【2024年】全世界株投信を徹底比較!|オルカン、楽天VT、SBI雪だるま
全世界株式のうち、一番コスト(信託報酬)が安いのはeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)。楽天及びSBIの主力商品である全世界株式とコストやリターンを徹底比較。
現状、全世界株式への投資を行う場合、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がコスト(信託報酬)最安値。
eMAXIS Slim 全世界株式は、MSCI ACWI Indexを対象とした投資信託商品です。
- MSCI ACWI Indexとは…
- MSCI ACWI Indexは、アメリカのMSCI社が提供する商品
正式名称:Morgan Stanley Capital International All Country World Index
対象は先進国24か国、新興国21か国の45か国
世界の時価総額の上位85%を網羅する、かなり分散の効いた商品
全世界株へ投資できる指数は、MSCI ACWI IndexだけでなくFTSE Global All Cap Indexもあります。
今回は、eMAXIS Slim全世界株式と、FTSE Global All Cap指数への連動を目指す投資を行う商品(楽天VT、SBI雪だるま)を比較します。
全世界株式へ投資を行う際の参考にしていただければ幸いです。
オルカン、楽天VT、SBI雪だるまの比較
まずは信託報酬や投資の分散の広さなど表にて比較します。
2024年1月時点の情報となります。
投信名称 | eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) | 楽天・全世界株式 インデックス・ファンド (楽天VT) | SBI・全世界株式 インデックス・ファンド (雪だるま) |
対象指数 | MSCI ACWI Index | FTSE Global All Cap Index | FTSE Global All Cap Index |
信託報酬 | 0.05775% | 0.192% | 0.1102% |
純資産額 | 21337.07億 | 4042.03憶 | 1625.9億 |
投資対象国 | 先進国23か国 新興国24か国 | 世界47か国 | 世界51か国 |
組入銘柄数 | 外国株式1319銘柄 新興国株式1399銘柄 国内株式301銘柄 | 約9000銘柄 | 約8000銘柄 |
つみたてNISA | 対象 | 対象 | 対象 |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がダントツでコスト最安値ですね。
2023年9月に引き下げられたのですが、これは以下の2つの投資信託が最安コストを出してきたことに対する回答。
・Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)
・はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)
eMAXIS Slimシリーズは、「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける」というコンセプトで運用されているため、そのコンセプトを果たしてくれた形になります。
もはやオルカン一択以外選択肢はないのではと思えるほど。
FTSE Global All Cap Indexも全世界の株価を示す指数です。
MSCI ACWI Indexと何が違うのかというと、「小型株が含まれているかどうか」が最大の違いです。
投資の基本は、長期・分散・積立です。
分散ということに着目すると、MSCI ACWI IndexよりFTSE Global All Cap Indexの方が分散は効いているということになります。
この比較表だけ見てみると、信託報酬も安く、分散も広く効いているSBI・全世界株式インデックス・ファンドが魅力的に映ります。
しかし、純資産額が他と比べて少ない点が気になりますね。その理由について次に説明します。
楽天VTとSBI雪だるまの投資対象の違い
投信名称 | 投資対象 |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT) | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT) |
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま) | ■シュワブU.S.ブロードマーケットETF ■SPDRポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国)ETF ■SPDRポートフォリオ・エマージングマーケッツETF |
楽天VTは、バンガード社のETFが投資対象です。
バンガード社はアメリカにある世界最大級の投資会社。
楽天VTが投資対象としているバンガード・トータル・ワールド・ストックETFはFTSE Global All Cap Indexに連動しています。
対してSBI雪だるまは、3種類のETFを組み合わせています。
実はこのSBI雪だるまの投資対象の3つのETF、FTSE Global All Cap Indexではなく、S&Pダウジョーンズ・インディシーズ社が算出する指数に連動しています。
あれ…?でも最初の比較表ではSBI雪だるまも対象指数がFTSE Global All Cap Indexだったような…?
そうなんです。SBI雪だるまは、対象指数としてはFTSE Global All Cap Indexを目指すとしているのに、実際の投資対象は違う指数を使用しているんです。
インデックス投資は、対象とする指数に連動する値動きを目指す投資なので、この投資先は実際のところどうなの?という懸念点はありますね。
他の2つの商品に比べて純資産額が劣っているのは、この懸念点も理由の一つに挙げられます。
オルカン,楽天VT,SBI雪だるまのリターンについて
では次に、それぞれの投資対象のリターンが実際どうなのか紹介します。
オルカン:設定来からのリターン
設定来からだと、オルカンは+115.36%ですね。
楽天VT:設定来からのリターン
楽天VTは+106.14%。オルカンより少々リターンが低いです。
SBI雪だるま:設定来からのリターン
SBI雪だるまは+102.59%でした。
設定来からのリターンに加えて、ここ1年でのリターンも併せて比較してみると以下のようになります。
投信名称 | eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) | 楽天・全世界株式 インデックス・ファンド (楽天VT) | SBI・全世界株式 インデックス・ファンド (雪だるま) |
全期間リターン (期間) | +115.36% | +108.01% | +102.59% |
半年のリターン (期間) | +9.91% | +9.51% | +9.48% |
1年のリターン (期間) | +33.32% | +32.16% | +32.22% |
この結果を見る限りでは、eMAXIS Slim全世界株式が過去の実績では良かったですね。
オルカンと楽天VTではコストの違いが結果に響いてきています。
SBI・全世界株式は他と比べると劣る結果となってしまいました。
まとめ:コスト重視ならオルカン、分散重視なら楽天VT、SBI雪だるま
今回は、全世界株式に投資できる3つの投資信託の比較を行いました。
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー):低コスト、純資産額1位、約3000銘柄への分散
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT):(他と比べて)高コスト、約9000銘柄への分散
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま):中コスト、約8000銘柄への分散
分散を重視するのであれば楽天VTやSBI雪だるまを選ぶのが合理的です。
コストや信頼性を考えると、オール・カントリーに軍配が上がると個人的には判断しています。
私はオルカン1本に投資しています。
もちろん、投資は自己責任です。最終的な投資判断はご自身でお願いいたします。
ということで、今日はこの辺で、それでは!