ポンジスキームで勝ち逃げできるの?飛ぶタイミングはいつ?
ポンジスキームで飛ぶタイミングはお金が集まって逃げる準備が整ったとき。キャンペーンなどでお金を大々的に集めだしたり、出金制限がかかりだすと危険。
2023年にTKOの木本さんが投資トラブルに巻き込まれていましたが、あれも典型的なポンジスキーム。
この詐欺手法、かなり歴史が古く昔から使われてきていますが今でもなくなっておりません。
もしかしたら騙されてるかも…飛ぶタイミングはいつだろう…
ポンジスキームで飛ばれる前に全額引き落とせば勝ち逃げできるんじゃ?
騙されているかもと早めに気づけた方はまだ幸運です。
ただ、配当を貰った後に全額引き出すことに関しては理由を付けて断られる可能性も大。
ポンジスキームをしてくる相手を利用して勝ち逃げしようという行為は危険なのでおすすめできません。
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ポンジスキームとは
ポンジスキームとは、投資詐欺の一種で、詐欺師チャールズ・ポンジに由来する詐欺手法です。
1910年~1920年頃、アメリカで活動していた詐欺師でした。
ポンジスキームの具体的な手法
どんな手法かというと…
出資してくれれば、月利20%で運用して還元するゾ。1万人くらいでやってるから元手も大きいゾ。あんな有名人やこんな有名人もやってるゾ。まずはお試しで1万円くらいから試してみるといいゾ。
あえて怪しく言ってますが、こんな感じで出資させます。
ほーん。有名人もやってんのか。1万円でもいいなら試してみるか―
そして、1か月後
運用益が出たから、配分するゾ。君は1万円出資していたから20%の2000円配分だゾ。
マジでお金もらえんじゃん…!信用できるわ…!
追加出資、する?
やります!!!100万円出します!!!
そして、この後も何度か配分し、被害者に信じ込ませ、さらに口コミを広げてもらいます。
実際は、預かったお金から返しているだけです。運用なんて全くしていないのです。
被害者は詐欺だとは知らずに詐欺に加担していきます。恐ろしい。
預かったお金の一部を返しているだけなので何も利益は産んでいません。
返し続けると預かったお金がなくなるだけなので、集めたお金が目標金額に近くなった段階で
ドロンッ
です。その後一切連絡は取れなくなります。
被害にあっても詐欺だったという証明が難しく、泣き寝入りせざるを得ないケースが多いのがこのポンジ・スキーム。
株式投資の年利は、インデックス投資で平均4~6%です。月利20%は怪しすぎますよね。
ポンジスキームの飛ぶタイミングや飛ぶ前兆はある?
ポンジスキームの飛ぶタイミングは、詐欺師がだまし取ったお金をもって逃げる時期。
飛ぶ前兆としては以下の項目が挙げられます。
- 配当金の支払いが遅延
- 出金制限がかかる
- お金を集めるための大々的なキャンペーンを打ち出している
- 連絡が取りづらくなる
配当金の支払いが遅延
ポンジスキームでは、ある程度は約束した利回りの配当金が渡されます。
ただし、様々な出資者から集めたお金で配当金として返しているだけなので、いずれキャッシュフローが回らなくなってきます。
新たに会員を集められているうちはいいですが、会員数が多くなればなるほど配当金の支払い額も増え、配当金が払えなくなってきます。
そこで支払いが遅れてくると、飛ぶタイミングが近い、ということになりますね。
出金制限がかかる
配当金の支払い遅延と同じく、お金を払ってしまうと詐欺業者側が損してしまう状況になった際、出金制限がかかることがあります。
お金を引き出そうとしてもなにかと理由を付けて応じてくれなくなったタイミングはもう危ないですね。
お金を集めるための大々的なキャンペーンを打ち出している
大々的なキャンペーンを打ち出しているということは、多少目立ってもいいのでお金を集めないとまずい状況に陥っているか、最後に大金を集めようと画策しているかのどちらか。
どちらでも飛ぶ前兆です。そこで大金を集められたらその後は連絡が取れなくなる可能性が高いでしょう。
連絡が取りづらくなる
典型的なパターンですが、電話番号につながらなくなったり、メールやSNSで連絡を取っても帰ってこなくなります。
アカウントや番号そのものを変えてしまうこともあるでしょう。
実際、本当に忙しい場合もあります。それだけ多くの人数と連絡を取り騙しているということの裏返しでもあります。
いつかは会員が増やせなくなって破綻するので、連絡が取りづらくなってくると手遅れの可能性が高まってきます。
ポンジスキームの見分け方
ポンジスキームの見分け方としては、利回りが高すぎないか、元本保証を謳っていないか、金融庁の登録を受けているかなどが挙げられます。
- あまりにも利回りが高い
- 元本保証を謳っている
- 金融庁の登録を受けていない
こういったケースに該当する場合、ポンジスキームの可能性が高いです。
あまりにも利回りが高い
冒頭にも説明しましたが、インデックス投資の場合であれば長期投資の年平均リターンは4~5%程度。
年平均のリターンで4~5%のところを、月のリターンで数%帰ってくるというものは高すぎです。
色々な投資で利回りはそれぞれ異なるので、その投資で得られるリターンの平均がどれくらいなのかは知っておく必要があります。
最近は仮想通貨が詐欺に使われていることが多いようです。
元本保証を謳っている
元本保証なので絶対安全です!必ず儲かります!
このセリフは聞いた時点でもう詐欺ですね。
これは出資法違反。違法です。
元本を保証して資金を集めることは、銀行などの限られた金融機関の預金などでしか認められていません。
投資商品で元本保証と言った時点でアウトです。
金融庁の登録を受けていない
投資商品を販売する場合、金融庁の認可が必要。
自らファンドを組成し、その販売及び運用を行う場合は、投資運用業及び第二種金融商品取引業の登録が必要です。
他の業者が組成・運用するファンドの販売のみを行う場合は、第二種金融商品取引業の登録が必要です。
許認可制度等は、金融市場に対する信頼を確保すると共に投資家を保護するための仕組みの一つです。
金融庁のサイトで、登録業者については調べることができます。
怪しい投資に誘われたら会社名を検索してみるのも手です。
ポンジスキームとは多少異なりますが、最近はLINEを使った投資詐欺も流行っている模様。
3か月かけて潜入調査した記事はこちらです。
関連記事:LINEで勝手に投資グループに追加されたので3か月かけて目的を調査した。【退会方法アリ】
ポンジスキームで勝ち逃げは出来る?
ポンジスキームでの勝ち逃げとは、配当金を貰えた際に元本もすべて引き出し、利益を得ることです。
不可能ではありませんが基本的には難しいと考えたほうがよいでしょう。
配当金を貰って出資金を全額戻すのは困難
大抵は、配当を貰った後に元本を引き出そうとしても理由を付けて応じてくれません。
もしくは返しますね~と言ったっきり連絡が取れなくなることになります。
詐欺だとわかったのであれば警察や弁護士に相談することで帰ってくる可能性は多少あります。
サクラとして利用されている可能性はある
誰かほかの人を紹介してくれたら返しますよ
こういったことを言われることもあります。
または、あなたの交友関係が広そうであれば素直に返してあげて口コミで評判を広めてもらおうと思うかもしれません。
知らずに詐欺に加担してしまっている可能性もありますので気を付けたいですね。
ポンジスキームは捕まらない?
ポンジスキームは捕まらない可能性が高いことは確かです。
警察に動いてもらうには、詐欺の証拠を集めて立証が必要。
詐欺として立証しづらいことは確か
最初から詐欺のつもりでやっていなかったですとか、飛ぶタイミングの直前まで配当されていたりでなかなか詐欺だったと立証することが難しいです。
あとは契約書の存在なんかも詐欺業者側を有利にする条項が書かれていたりするので、契約書を交わすときには書いてあることを確認しておくことも重要です。
最近のポンジスキーム事例(芸能人も騙される)
ポンジスキームの可能性が高い事例をいくつか紹介します。
芸能人で騙されている方も多く、注意が必要です。
アル・パチーノ 70歳で破産
ゴッドファーザーで有名なアル・パチーノですが、悪徳会計士に5000万ドル(約75億円)を騙し取られたことを新たに出版された回顧録『ソニー・ボーイ』の中で告白しています。
この騙した手法もポンジ・スキーム。最終的にはその悪徳会計士は7年半服役しています。
TKO木本さんの投資トラブルの件
お笑いコンビ「TKO」の木本武宏さんが、7億円以上もの金額に及ぶ投資トラブルに遭ってしまったということで2022年7月に話題になりました。
木本さんは知り合いに投資話があるといって出資を募っていたということですが、この報道から木本さんはポンジスキームに結果的には加担していた可能性が高いと思われます。
また、このトラブルによってTKO木本武宏さんは、所属事務所の松竹芸能に退社を申し入れました。
木本さんは、仮想通貨の取引で大きな損失を出し、その後、自転車操業に走ったと告白しています。
このトラブルは、ビットコインのバブルが原因だったとされています。
日経225先物アービトラージ詐欺事件
2016年に発覚した「日経225先物アービトラージ詐欺事件」は、ファンド運営会社「クエストキャピタルマネージメント」が、日経225先物をアービトラージ取引で運用すると謳って出資金を集めた詐欺事件です。
この事件で、投資家から現金3億7千万円をだまし取ったとして、同社の取締役である松井直幸容疑者が詐欺と金融商品取引法違反の疑いで逮捕されました。
「クエストキャピタルマネージメント」による投資詐欺事件の被害者は、タレントのGACKT、布袋寅泰、江角マキコさんなどが含まれていました。
しかし、被害者は芸能人だけではなく、一般の投資家も含まれていたようです。
ジャパンライフ事件
ジャパンライフ事件は、ジャパンライフ社が手がけていたオーナー商法による大規模な詐欺が疑われている事件です。
同社は、代替医療機器を主力商品としてマルチ商法を展開してきました。
同社はネックレスやベストなどの磁気治療器の販売でレンタルオーナー契約と呼ばれる方式を駆使し、6,000人以上の顧客から2,000億円もの預託金を集めたとされています。
2022年11月21日、ジャパンライフ元会長の山口隆祥被告(78)に対し、懲役8年の実刑判決が下されました。
山口被告は、顧客に購入してもらった磁気ネックレスなどをユーザーに貸し出す販売預託商法を展開し、レンタルオーナーとなる顧客に「配当と元本保証」を約束したことで出資法違反罪に問われていました。
ジャパンライフ事件は、ポンジ・スキームの一種であり、多数の投資家から資金を集め、その利益を出資者に還元するという嘘をついていたことが明らかになりました。
かぼちゃの馬車事件
「かぼちゃの馬車事件」は、2017年に株式会社スマートデイズが展開していた女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」でポンジスキームの詐欺を行った事件です。
同社は、賃料30年保証・利回り8%との謳い文句で一棟1億円以上の不動産を買い取り、投資家から出資金を集めていました。
しかし、実際には不動産を買い取ることもなく、出資金を運用することもなく、新たに集めた出資金で過去の出資者に配当金を支払っていたとされます。
その結果、不動産投資家自身が多額の借金を抱えることになり、「かぼちゃの馬車」はポンジスキームであったと言われるようになりました。
スカイプレミアムのFX商品
スカイプレミアムは、シンガポールに本社を持つ外国法人で、完全紹介制の会員制組織事業を運営しています。
旅行や食事などの福利厚生サービスのほか、資産運用サービスの「ライオンプレミアム」も提供しています。
ライオンプレミアムは、スカイプレミアムの会員向けの特別な資産運用サービスで、FXで自動売買するというものでした。
ただし、スカイプレミアムのライオンプレミアムは、現在業務停止命令を受けており、サービスを停止しています。
2021年9月には、スカイプレミアムのFX商品ライオンプレミアムが金融庁に処分されており、出金できていない現状を踏まえるとポンジスキームを疑う声が強まっています。
また、年利15〜18%の好成績を出していることから、ネット上ではスカイプレミアムについてポンジスキーム疑う声が多く飛び交っています。
仮想通貨を利用したポンジスキームの事例
仮想通貨を利用した代表的なポンジスキームの事例として、以下のようなケースが挙げられます。
Onecoin
2014年から2019年にかけて運営され、5.8億ドルを詐欺したとされる長期にわたるポンジスキームです。
Onecoinは「ビットコインキラー」として売り出され、ブロックチェーンを持たないにも関わらず価値があるかのように投資家に紹介されました。
Bitconnect
2016年に開始されたこのスキームは、月40%のリターンを約束するビットコイン貸付けソリューションとして宣伝されました。
ビットコネクトは、2018年にポンジスキームであると宣言され、その後、BCCの価格は90%下落し、投資家は約35億ドルを失いました。
PlusToken
特に中国、韓国、日本で活動し、3百万人以上の投資家から約30億ドルを詐取した大規模なスキームです。
PlusTokenは月に10-30%のリターンを提供すると謳い、投資家を誘惑しました。
GainBitcoin
2016年にインドで始まったこのスキームは、18ヶ月間毎月10%のリターンを約束し、3億ドル以上の投資を集めました。
しかし、物理的なマイニング設備や実際のマイニング操作が行われていないことが明らかになりました。
Mining Max
総額2億5千万ドルの投資を集めたにも関わらず、そのうち7千万ドルしかマイニングハードウェアの購入に使われなかったスキームです。
残りの資金はマーケティングキャンペーンやチームメンバーの贅沢な生活に使われました。
これらの例から分かるように、仮想通貨ポンジスキームは、高いリターンを約束し、新規投資家からの資金を既存投資家への支払いに使用することが特徴です。
また、これらの詐欺は投資家の仮想通貨やブロックチェーン技術に対する知識不足を利用し、リスクを隠蔽しています。投資の際には注意深く情報を精査することが重要です。
まとめ|ポンジスキームの飛ぶタイミングはお金が集まったとき
今回は、ポンジスキームについて飛ぶタイミングや飛ぶ前兆、見分け方などを解説しました。
- 配当金の支払いが遅延
- 出金制限がかかる
- お金を集めるための大々的なキャンペーンを打ち出している
- 連絡が取りづらくなる
こういったことが起こってくると飛ぶ前兆。
そもそもポンジスキームに引っかからないように、投資の平均的な利回りなど知っておくようにしましょう。