【2023年最新】為替リスクの具体的な影響|S&P500、オルカンにも関係有
為替リスクはS&P500だけでなくオルカンにも関係有。
日本の証券会社で円で買っていても影響は受ける。
為替リスクもあるから気を付けて、と言われる米国株投資。もちろん全世界株でも為替リスクはあります。
具体的にどれくらい影響があるのかご存じでしょうか?
S&P500もオルカンもドル転せずに円で買ってるから関係ないよ~
というのは完全に勘違いです。円で買っていても為替の影響は受けます。
今回は、具体的にどれくらいの影響があるのか?金額も含めて解説していきます。
直近20年では1ドル76.14円~151.94円で推移
上記グラフが直近約20年間の為替レートを示したものです。
一番円高になったときは1ドル76.14円、逆に一番円安になったのは1ドル151.94円。
2022年10月21日に32年ぶりの高値を付けました。
アメリカが利上げしてインフレを抑制しようとしていますが、日本は何もしないので円を売ってドルを買う動きを見せているのが一つの要因。
そもそも、円高・円安とはこういった意味となります。
- 円高は円の価値が高くなる、つまり1ドルで同じ価値の円が買えなくなる
- 逆に円安は円の価値が安くなる、つまり1ドルで円がたくさん買える
ややこしいですが、外国株に投資する際、円安になったほうがいいです。
仮にS&P500に投資した場合に当てはめてみます。
S&P500に100万円投資し、為替レートが100円と仮定すると、S&P500の価値は10000ドルです。
これが円高、円安でそれぞれどうなるかというと…
円高or円安 | 円高(1ドル75円) | 円安(1ドル135円) |
保有資産価値 | 75万円 | 135万円 |
円で払ったお金は100万円で変わらなくとも、円高になるとその分目減りしてしまいます。
S&P500の価値が10000ドルで変わっていなくても、日本円に換算すると価値が変わってしまっているからですね。
ここ20年の最高値と最安値の水準ではありますが、為替だけで±20%ほど影響を受ける可能性があることを示しています。
ただこれは最高値と最安値なので、銀行や証券会社の予想では95~115あたりで推移すると予想されています。
ちなみに楽天証券にこんなグラフがありました。
投資家がS&P500に投資した場合に、円換算した投資成果を示しています。
ここで期間が2013年から2018年となっていることに注目していただきたいです。
もう一度上の20年間の為替の動きを見てみると、ちょうど円安に振れ始めたころから切り取ってますね。
為替で得をするように見せているような節も見て取れます。
S&P500の場合はドル円だけですが、オルカンの場合さらに複雑です。様々な通貨の値動きが絡んできます。
ただ、それは通貨を分散して持っているとも取れるので、リスク管理的にはプラスとも言えます。
ここ数年は円高傾向だったが、最近は円安傾向
2015年あたりから、徐々に徐々に円高になっていっていました。(為替リスクをとったインデックス投資的には損)
この時期、日本は金融緩和していましたが、アメリカは金利を引き上げていたわけです。
金利が低いと企業がお金を借りやすいので景気は良くなっていく傾向にあります。
アメリカは逆に金利を高くしていたので、その差で徐々に円高していったわけですね。
(もちろん金利以外にも様々な要因が絡んでいます)
そしてコロナウイルスによってさまざまな経済活動が停止を余儀なくされたため、アメリカも金融緩和を行いました。
その結果、現在は円安方向に向かってきています。
2022年の1月3日にS&P500が最高値を更新してますが、それに加えて円安でも価値が上がっているわけですね。
2023年現在、S&P500は下落傾向にあり、さらに円高に振れている影響でマイナスが顕著な状況となっています。
2022年10月に32年ぶりの円安水準に
2022年10月21日、円相場は1ドル=151円台まで値下がりしました。
ドル円の為替レートの推移がこちら。
これにより保有しているS&P500やオルカンの値動きがどうなっているかというと…
指数としては下落傾向ですが、eMAXIS Slim S&P500は下落していないですね。
S&P500もオルカンも指数としては最高値を更新していた今年1月頃と比べると下落しています。
ただ、それを補うほどの円安により、プラスになっているわけですね。
為替リスクを負わずに外国に投資したいのであれば、「為替ヘッジあり」の投資信託を購入すればリスクは軽減されます。
ただその分手数料も高くなっているのであまりおすすめはできません。
為替の影響を回避したければ別の投資も検討
為替の影響を回避したいけど為替ヘッジありの商品は手数料の問題で投資したくない…
そういう方には不動産クラウドファンディングも投資先の一つとしてお勧めできます。
為替や株価のように大きく値が動くことがなく、通常の不動産投資よりも低リスク。
インデックス投資との比較を行った表がこちら。
不動産クラウドファンディング | インデックス投資 | |
最低投資金額 | 1万円から | 100円から |
流動性(売りやすいか) | やや低い | 高い |
価格変動リスク | 低い | 高い |
元本割れに対処できるか | 優先劣後方式あり | なし |
平均利回り | 5%前後 | 長期投資で4~6% |
会員登録するだけでAmazonギフト券が貰えるサービスもあります。
詳しくは不動産クラウドファンディングは儲からない?他の投資と比較したメリットを解説にて解説しておりますので、参考までに。
まとめ:円貨決済しても為替影響はある
今回は、為替影響で金額にどれくらいインパクトがあるかを紹介しました。
- 2022年10月21日に32年ぶりに1ドル=151.94円の円安
- 円安になったほうが資産価値は増える
- 直近では円高に振れている
自分のとっているリスクがどれくらいなのか把握しておくことは長期で投資していくうえで重要です。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
ということで、今日はこの辺で、それでは!