インデックス投資を実践している方で複利の凄さを知らない方はいないとは思います。
複利について興味深いエピソードがありましたので、そのエピソードについて
本当にその通りになるの…?
ということを検証していきます。
今回の記事で、
- どれだけ若いときから投資できていたほうが得か
- 年平均リターンによる影響がどれだけ大きいか
がわかります。参考にしていただければ幸いです。
複利については下記の記事で単利との違いを含めて解説しています。
関連記事:【インデックス投資】資産が倍になるまでの算式、72の法則について解説
ジャックとジルの話
「家庭の金銭学」という本に載っているエピソードです。
この本、めちゃくちゃ分厚い(900Pくらい)ので読むのは気合が要ります…
この本の中に、ジャックとジルのお話が出てきます。
ジャックが弟で、ジルが姉です。双子の想定とします。
ジャックは18歳から8年間、50万円ずつ投資しました。
投資金額は400万円です。
ジルは26歳から40年間、50万円ずつ投資しました。
投資金額は2000万円です。
投資対象はどちらも同じ(S&P500)で、年平均リターンで10%を上げるとします。
65歳時点での総資産はどうなっているでしょうか。
これを実際にシミュレーションしてみると…

ジャックの資産は2億5878万
ジルの資産は2億2129万
年利10%だと、3749万もの差がつきます。
投資元本は1600万もジャックのほうが少ないのに、です。
8年間の差がついてしまっただけで、その後から投資を続けても追いつけないというのは衝撃ですね。
年利が違ったらどうなるのか?
上の例は、年利10%の想定です。S&P500は、確かにここ30年での平均リターンが10.7%あるので、現実的なシミュレーションだと言えます。
では、オルカン(全世界株)やTOPIX(日本株)にあてはめるとどうなるかも検証してみます。
オルカンは、ここ30年での平均リターンが8.7%です。
われらがTOPIXは(残念ながら)ここ30年の平均リターンは1.7%です。

投資商品がオルカンだった場合は、42年目で二人が59歳の時に逆転するみたいですね。
オルカンへの投資ならばジルがジャックに追いつくことができます。最終金額は
- ジャック:1億4738万
- ジル:1億5182万
となりました。
オルカンでこの結果なので、TOPIXはシミュレーションするまでもない感じはしますが、一応載せます。

最終金額は
- ジャック:833万
- ジル:2831万
…日本国民としてはちょっと残念な気持ち。
ジャックとジルの話は複利の力を表すのにいい題材ではありますが、そこには年利10%という狙って出すにはかなり高い利回りが絡んでいることを認識しておく必要がありますね。
過去30年なので、
- ドットコムバブル
- リーマンショック
- コロナショック
これらの暴落のすべてに耐え抜き、売らずに我慢してきた人だけが辿りつける境地となります。
関連記事:【過信は禁物】米国株の暗黒期について【インデックス投資】
とはいえ、若いときから投資しておくことによる差は歴然です。
右肩上がりを信じるならば、という前提付きですが、早くに投資しておくに越したことはないですね。
まとめ:利回りが高いと、時間の差で追いつけなくなる

今回は、家庭の金銭学からジャックとジルの話を参考に、複利の凄さと若いうちから投資することによる影響について紹介しました。
- 年利10%だと、8年間の差で、元本を5倍積み上げても追いつけない
- 年利8.7%(オルカン)だと追いつける
- 株価が右肩上がりになることを信じるのであれば、早くに投資しておくに越したことはない
若いうちから、「無理のない範囲で」投資しておくことは重要ですね。
かのウォーレンバフェット氏はなんと11歳から投資を始めたそうです。
世界一の投資家はスケールが違いますね…
ということで、今日はこの辺で!それでは!
